間取り図作成ツールで2Dの住宅図面をつくる:描き方、AI生成、書き出しまで(2026年版)

ArchHomeAI 編集部 · · 11分で読めます

印刷した図面の上に置かれた鉛筆と定規。間取り図作成ツールで描く2D図面の出発点
どんな家も、紙の上の線から始まります。オンラインのエディターは、その線を直しやすくしてくれるだけです。

2Dの間取り図とは、各階を真上から見た縮尺付きの図面で、壁、ドア、窓、部屋、寸法を示し、ふつうは立面図や断面図とセットで使います。オンラインの間取り図作成ツールなら無料か数ドルで描け、PDF、DXF、IFCで書き出せるので、建築士に申請図面を頼む前に間取りを固められます。

ポイント

  • 役に立つ2D図面一式は平面図だけではありません。屋根伏図、立面図、断面図、部屋の面積表まで含みます。
  • 平面図はふつう1/100か1/50で描きます。1/100なら12mの壁は紙の上で12cmです(First In Architecture)。
  • NARの2025年版調査では、ネットで物件を探した買い手の57%が間取り図を「とても役に立つ」と評価し、バーチャルツアーは38%でした。
  • 2D間取り図作成ツールの価格は、無料(オープンソースのSweet Home 3D)から、LayOut付きのSketchUp Proの年399ドルまで幅があります(2026年10月時点の掲載価格)。
  • オンラインやAIでつくった間取り図は初期設計の下書きです。確認申請や施工の図面には建築士が必要です。

2Dの間取り図とは?図面一式に含めるべきもの

2Dの間取り図は、建物を壁の途中の高さで水平に切って真上から見た、縮尺付きの平らな図面です。壁、開口部、家具が見えます。きちんとした一式には、横から見た立面図と、建物を縦に切った断面図も含まれます。平面図1枚でわかるのは部屋のつながりだけで、高さ、勾配、ボリュームはわかりません。

  • 各階の平面図:厚みのある壁、開き勝手を示したドア、窓、階段、室名と面積、寸法。
  • 屋根伏図:棟、勾配、雨どい、軒の出。
  • 立面図:各面の外観。窓の高さ、屋根勾配、仕上げ材を示します。
  • 断面図:少なくとも階段を通る1か所。床から天井までの高さがわかります。
  • 配置図:敷地境界、後退距離、駐車場、庭を含めた敷地上の建物の位置。
  • 表と数量:部屋の面積、建具表、壁や床の数量。
100㎡・2寝室の間取りを2D図面で描いた例。立面図を加える前の、最初の間取りに必要な描き込みの程度です。主寝室4 m × 4 m · 16 m²浴室浴室2寝室23.6 m × 4 m · 14.4 m²リビング6 m × 6 m · 36 m²キッチン4 m × 3.5 m · 14 m²玄関4 m × 2.5 m · 10 m²テラス6 m × 2.2 m · 13.2 m²10 m10 mN
100㎡・2寝室の間取りを2D図面で描いた例。立面図を加える前の、最初の間取りに必要な描き込みの程度です。
元の素材完成した成果物
ハンドルをドラッグしてください。左が支給された図面と写真、右がそれをもとに作成した完成外観のパースです。

間取り図作成ツールでオンライン作図する手順

外から内へ進めるのが基本です。敷地と外壁、次に間仕切り壁、次に開口部、最後にそれ以外。寸法と部屋の面積は最初から表示させておけば、家具を置く前に幅2.4mしかない寝室に気づけます。オンラインのエディターで手戻りがいちばん少ない順番は次のとおりです。

  1. 単位と敷地を設定する メートル(日本ならmm)を選び、敷地境界を描いて、後退距離の範囲を建てられないゾーンにします。以降の作業はすべてこれを基準に確認します。
  2. 外壁を描く 1本の線ではなく、構造に合った実際の壁厚で描きます。下書きで壁を薄くすると、どの部屋も実際より広く見えてしまいます。
  3. 内部を間仕切る 間仕切り壁を入れ、各部屋に名前を付けて面積を自動計算させます。家具を置いてからではなく、この時点で要望と面積を照らし合わせます。
  4. ドア、窓、階段を配置する ドアの開き勝手を描けば干渉に気づけます。階段は上下両方の階で全長が必要で、最初の下書きの多くはここでつまずきます。
  5. 家具で検証してから寸法を入れる ベッド、ダイニングテーブル、ソファを実寸で置いてみます。そのあと各壁に沿って連続寸法を入れます。
  6. 屋根、立面図、断面図を加える 屋根を生成し、立面図で窓の高さを、断面図で天井高を確認します。
  7. 一式を書き出す 打ち合わせ用に実寸の縮尺でPDFを印刷し、図面を引き継ぐ専門家にはDXFかIFCで書き出します。

ArchHomeAIの2Dエディターなら、これをマウスでも、AutoCAD風のコマンド入力でも行えます。屋根、立面図、断面図、数量は同じモデルから生成されます。記号、線の太さ、壁厚といった作図の約束ごとは、間取り図の書き方ガイドを参考にしてください。

描く、取り込む、AIで生成する:2D図面の3つの始め方

白紙から描く、既存の図面から始める、要望文をAIに渡して最初の間取りをつくる、の3通りがあります。どれが合うかは、建物がすでにあるか、要望がどれだけ固まっているかで決まります。実際には2つを組み合わせる計画がほとんどです。

オンラインで2D間取り図を始める方法
出発点向いている計画手間クレジット注意点
白紙イメージが固まった新築、自分で間取りを考えたい場合最大自分の時間コマンドに慣れるまでは時間がかかる
既存図面の画像古い図面や販売時の図面集があるリフォーム少ないAIでの図面読み取り:3クレジット古い図面は現況と違うことが多い。現地で確認を
DXFファイル建築士、測量士、CADソフトから受け取った図面最小そのまま取り込み取り込み後にレイヤーと単位を確認
要望文新築の間取りをすばやく比較したい場合少ない1階あたり1クレジット編集前提の下書きで、完成図面ではない

要望文からの生成は、同じ部屋構成で5通りの配置を見るにはいちばん速い方法で、1階あたり1クレジットと費用も軽く済みます。それでも、動線や部屋のプロポーションは人の手で直す必要があります。要望文の書き方と結果のチェックポイントはAI間取り図作成ガイドで解説しています。

テープを引き出した巻き尺のクローズアップ
リフォームでは、図面の質は元になった実測の質で決まります。

2Dの間取り図は、どの縮尺と用紙サイズで描く?

一般的な住宅の各階平面図は1/100、キッチンや浴室、家具をはっきり見せたいときは1/50を使います。配置図はふつう1/200か1/500です。用紙サイズは、縮尺と家の大きさから決まります。

First In Architectureの縮尺ガイドによると、平面図、立面図、断面図はふつう1/100か1/50、部屋単位の図面は1/50か1/20、配置図は1/200か1/100で描きます。1/100なら紙の上の1cmが実際の1mなので、12×9mの家は12×9cmに収まります。1/50なら同じ家に24×18cmが必要で、さらに寸法線と表題欄の余白がいります。

計算例を見てみましょう。住宅金融支援機構のフラット35利用者調査(2025年度)では、土地付注文住宅の住宅面積は平均110.3㎡でした。2階建てに分ければ1フロア約55㎡、たとえば7.28×7.28m(910mmモジュールで8マス×8マス)なら1/100で約7.3cm四方の図になります。1/50にすると約14.6cm四方で、寸法と表題欄を入れるとA3が扱いやすいサイズです。米国では国勢調査局の新築住宅データによると、2025年に完成した一戸建ての中央値は2,142平方フィート(約199㎡)でした。ArchHomeAIのエディターは、A4からA1まで、1/50または1/100の実寸縮尺で図面一式を印刷できます。

アムステルダム市公文書館に残る、住宅の前面部分を描いた手描きの古い平面図
アムステルダム市公文書館に保存されている昔の住宅設計図。道具に比べると、図面の約束ごとはあまり変わっていません。

リフォームの図面:既存・撤去・新設を描き分ける

リフォームの図面は、今あるもの、撤去するもの、新しく加えるものの3つの状態を1枚に描きます。工務店も構造の専門家も行政も、この描き方を前提にしており、工事の範囲を正しくつかむいちばん早い方法です。これがなければ、リフォーム図面はただのきれいな新しい間取りにすぎません。

今の家を実測して「既存」として描き、撤去する壁は「撤去」(ふつうは破線)、新しい壁は「新設」(ふつうはハッチング)にします。ArchHomeAIのエディターはこのフェーズ分けとデザイン案の切り替えに対応しているので、「オープンキッチン」と「パントリー付きキッチン」を数量付きで並べて比べられます。撤去する壁は、事前に必ず構造の専門家に確認してもらってください。図面からはどの壁が荷重を負担しているかわかりません。日本では2025年4月から、木造2階建ての戸建てで主要構造部の過半に及ぶ大規模なリフォームに建築確認が必要になっています(国土交通省)。

ブラウザで間取り図を描く 壁、ドア、窓、寸法、屋根、立面図、断面図を1つのエディターで描き、PDF、DXF、IFCで書き出せます。家の要望を書けば、1階あたり1クレジットで最初の間取りもつくれます。 2Dエディターを開く

2D図面のファイル形式:PDF、SVG、DXF、IFCの使い分け

人に見せるならPDF、CADを使う人にはDXF、BIMソフトにはIFCで書き出します。SVGはWebページやプレゼン資料に便利です。形式選びを軽く見ないでください。次の人が図面をそのまま引き継げるか、一から描き直す羽目になるかは、ここで決まります。

どの形式を誰に送るか
形式保持される情報送る相手制約
実寸縮尺のPDF印刷したとおりの図面施主、家族、打ち合わせ中の工務店形状としては編集できない
SVGベクターの線と文字Webサイト、プレゼン、グラフィックデザイナー建物の情報は含まれない
DXF線、レイヤー、寸法CADを使う建築士や図面担当者壁はオブジェクトではなく線になる
IFC壁、ドア、窓、空間をオブジェクトとしてBIMツールを使う建築士や構造設計者品質はモデルのつくり方次第

IFCはbuildingSMART Internationalが管理するオープン標準で、ISO 16739として発行されています。最新版はIFC 4.3に対応するISO 16739-1:2024です。依頼先の建築士がBIMツールを使っているなら、IFCで渡せば壁や部屋を入力し直す手間を省けます。2D CADで作業しているなら、DXFで渡すほうが確実です。

無料と有料の間取り図作成ツールを比較

それなりの2D間取り図なら無料で描けます。お金を払う価値があるのは、寸法や面積の表示、実寸縮尺での印刷、専門家向けの書き出し、部品ライブラリです。下の価格は2026年10月に各社の公式ページに掲載されていた定価です。プランはよく変わるので、購入前に確認してください。

2D間取り図作成ツールの価格と向き不向き(2026年10月時点の掲載価格)
ツール価格強み住宅の間取り図での弱点
Sweet Home 3D無料、オープンソース(GPL)デスクトップ版とブラウザ版。平面図と同時に3D表示図面一式としての出力は限られる
Floorplanner無料プランあり。有料プランとクレジット制ブラウザで軽快に動く無料の書き出しはSD(960×540px)で透かし入り
RoomSketcher無料。Proは年144ドル物件掲載向けのわかりやすい2D・3D間取り図無料プランでは寸法や面積合計が出ない
SketchUpGoは年129ドル、Proは年399ドルProには2D図面化用のLayOutが付属本来は3Dモデラーで、図面化には設定が必要
ArchHomeAIの2Dエディタークレジット制。登録時に5クレジット無料CAD風コマンド、立面図、断面図、数量、DXF・IFC、要望文からのAI間取り生成初期設計の下書きで、確認申請図面ではない
入門プランの年額(米ドル) (ドル/年)
  • Sweet Home 3D: 無料
  • Planner 5D Premium: 59.99ドル
  • SketchUp Go: 129ドル
  • RoomSketcher Pro: 144ドル
  • SketchUp Pro(LayOut付き): 399ドル

出典:Sweet Home 3D、Planner 5D、SketchUp、RoomSketcherの公式料金ページ(2026年10月に確認)。

正直なところ、工務店に見せる1フロアの間取りなら、Sweet Home 3Dは無料で十分役目を果たします。RoomSketcherは不動産向けの間取り図に強く、SketchUp Proはすでに3Dでモデリングしている人に向いています。図面を専門家に渡すのが前提なら、立面図、断面図、DXF・IFC書き出しのあるエディターを選びましょう。

2Dの間取り図で足りるのはどんなとき?3Dが必要なのは?

間取り、部屋の広さ、動線を決めるには2Dの間取り図で十分で、プロが見積もりや申請に使うのも2D図面です。図面を読み慣れていない人がいるとき、高さや空間のボリュームが大事なとき、素材を選ぶときには3Dが必要になります。たいていの家族は、目で見てはじめて家を理解します。

買い手のデータは、多くの人が思う以上に間取り図を支持しています。NARの2025年版「住宅購入者・売却者プロファイル」では、ネットで物件を探した買い手の57%が間取り図を「とても役に立つ」と評価し、バーチャルツアーは38%、動画は29%でした。判断は間取り図で下され、3Dで実感されるわけです。その段階に来たら、2Dと3Dが連動する3Dエディターに図面を送るか、AIスタジオで外観パースをさっとつくってみましょう。この段階は3D間取りシミュレーションのガイドで扱っています。

  • 57% 間取り図を「とても役に立つ」と評価したネット検索の買い手(NAR、2025年)
  • 38% バーチャルツアーを「とても役に立つ」と評価した割合(NAR、2025年)
  • 2,142平方フィート 2025年に完成した米国の新築一戸建ての面積中央値(約199㎡、国勢調査局)
  • 1/100 住宅の各階平面図で一般的な縮尺

オンラインの2D間取り図ではできないこと

AIの助けを借りたものでも手描きでも、オンラインで描いた間取り図では建築確認は取れず、構造の安全性も法規への適合も証明できません。それには地域のルールを知る建築士や構造設計者が必要です。間取り図の役目は、その専門家の仕事を速くし、あなたの要望をはっきりさせることです。日本では建築士法により、木造住宅でも延べ面積100㎡を超えると、一級・二級・木造建築士でなければ設計できません。さらに国土交通省によれば、2025年4月から、都市計画区域などでは平屋かつ延べ面積200㎡以下の建物を除き、確認申請で構造などの審査が必要になりました。

壁の周りに足場が組まれた建築中の新築住宅
実際に建つ家は、合意した間取りをもとに建築士が作成する確認申請図と施工図からできあがります。

そのまま渡せる間取り図から始める 自分で描く、古い図面を取り込む、要望文から最初の間取りを生成する、のどれからでも始められます。家族には実寸縮尺のPDFを、建築士にはDXFかIFCを書き出して渡せます。 間取り図を描く(5クレジット無料)

よくある質問

間取り図を無料でオンライン作成するには?

Sweet Home 3D、Floorplannerの無料プラン、RoomSketcherの無料版などの無料ツールか、登録時に5クレジットが無料で付くArchHomeAIのエディターを使います。まず敷地と外壁を描き、次に間仕切り壁、ドア、窓、階段、最後に寸法を入れます。無料プランは書き出しや寸法表示が制限されていることが多いので、何時間もかける前に何が印刷できるか確認しましょう。

2Dと3Dの間取り図の違いは何ですか?

2Dの間取り図は、正確な寸法が入った真上からの縮尺図面で、間取りを決めたり、見積もりや申請に使ったりします。3Dの間取り図は同じ間取りを家具や素材付きのモデルで見せるもので、専門家でない人にも読みやすいのが利点です。正確さのためにまず2Dで描き、空間の感じを確かめるために3Dを加えましょう。

住宅の間取り図の縮尺はどれくらいにすべきですか?

各階全体の平面図は1/100が一般的で、キッチン、浴室、家具を読み取れるようにしたいときは1/50を使います。配置図は1/200以下、部屋の詳細は1/20です。PDFは「用紙に合わせる」で縮小印刷されることが多く、表記した縮尺が知らないうちに崩れます。スケールバーなら縮小されても正しく測れるので、必ず図面に入れましょう。

自分で描いた間取り図で建築確認申請はできますか?

それだけでは通常できません。日本では一定規模を超える住宅は建築士でなければ設計できず、申請には構造や省エネ、法規の検討を含む図書が必要です。オンラインの間取り図にはその内容はありません。それでも、間取りと部屋の広さが固まっていれば、建築士は白紙ではなく明確な要望から作業を始められるので、十分に役立ちます。

建築士にはどのファイル形式で渡せばいいですか?

まず相手に聞きましょう。2D CADで作業する建築士なら、線、レイヤー、寸法を保持するDXFが一般的です。RevitやArchicadなどのBIMツールを使う事務所なら、壁、ドア、部屋をオブジェクトとして保持するISO 16739のオープン標準、IFCが使えます。全員が同じ図面を見られるよう、実寸縮尺のPDFも一緒に送ると安心です。

AIは文章から2Dの間取り図を描けますか?

最初の下書きとしてなら描けます。敷地、階数、寝室や浴室の数、優先したいことを書くと、AIが間取りを提案します。ArchHomeAIのエディターでは1階あたり1クレジットです。廊下の幅、階段の長さ、部屋のプロポーションは直す前提で考えてください。結果は複数ある案の1つとして扱い、手作業で仕上げていきましょう。

出典

本ガイドの作成方法:すべての数値は末尾に記載した出典にもとづき、2026年9月に確認したものです。価格は地域、仕様、年によって異なります。

  1. 2025 Profile of Home Buyers and Sellers — National Association of REALTORS
  2. Characteristics of New Housing: Highlights — U.S. Census Bureau
  3. Understanding Scales and Scale Drawings — First In Architecture
  4. Industry Foundation Classes (IFC) — buildingSMART International
  5. Sweet Home 3D — Sweet Home 3D
  6. RoomSketcher Pricing — RoomSketcher
  7. SketchUp plans and pricing — Trimble
  8. Floorplanner pricing — Floorplanner
  9. Planner 5D pricing — Planner 5D
  10. フラット35利用者調査(2025年度) — 住宅金融支援機構
  11. 建築士法(第3条〜第3条の3) — e-Gov法令検索(デジタル庁)
  12. 建築確認・検査の対象となる建築物の規模等の見直し — 国土交通省
  13. 木造戸建の大規模なリフォームに関する建築確認手続について(2025年2月) — 国土交通省