キッチンを計画するには、部屋を測って固定ポイント(給水、排水、ガス、窓、ドア)を記し、部屋の幅に合うレイアウト(I型、II型、L型、U型、アイランド、ペニンシュラ)を選び、まずシンク、コンロ、冷蔵庫を置いてからキャビネットで埋めます。通路も確認しましょう。NKBAは1人で調理するなら107cm以上、2人なら122cm以上を推奨しています。
ポイント
- まず固定ポイントを中心に計画:給排水、コンロのガスや電源、換気ダクト、窓、ドア。
- 欧州のベースキャビネットは奥行き約60cm、天板高さ85–95cm(EN 1116)。米国は奥行き24インチ、高さ36インチ。
- NKBAガイドライン:作業通路は1人107cm(42インチ)、2人122cm(48インチ)、通り抜けの通路は最低91cm。
- シンク・コンロ・冷蔵庫の三角形はコンパクトに:各辺1.2–2.7m、合計7.9m以下。
- アイランドは四方に通路が必要。実際には部屋の幅が約3.6m以上必要です。
キャビネットではなく部屋から始める
失敗の多くはキャビネットを選ぶ前に起きています。30cm足りない部屋に置いたアイランド、排水から遠いシンク、壁にぶつかる冷蔵庫の扉。うまくいくレイアウトは、固定ポイントと人が動くのに必要なスペースから始まります。
- 部屋を測る 各壁を天板の高さで測り、天井高、窓やドアの位置と大きさも測ります。柱、暖房機、壁内の配管も記録しましょう。
- 固定ポイントを記す 給排水、ガスやコンロ用コンセント、換気ダクトの経路。移設はできますが、リフォームで最も費用がかかる部分になりがちです。
- レイアウトを選ぶ 部屋の幅で選びます(表を参照)。幅で、2列、U型、アイランドが入るかが決まります。
- 主役の3つを置く まずシンク、コンロ、冷蔵庫を、横に作業スペースを付けて配置。他はその周りに決まっていきます。
- 埋めてスペースを確認 ベース、吊戸棚、トール収納を加え、色を考える前にすべての通路、開き戸、家電の扉を確認しましょう。
6つのキッチンレイアウトと必要な幅
幅は目安です。約60cmのベースキャビネットにNKBAの通路の推奨値を足しています。必ずご自身の図面で確認してください。
| レイアウト | 向いている場合 | 幅の目安 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| I型 | ワンルーム、細長い部屋、オープンプラン | 通路込みで約1.8m | 作業台が少ない。テーブルやワゴンを追加 |
| II型 | 細長い部屋、1人で調理 | 約2.3–2.4m | 通路を人が通り抜ける |
| L型 | 正方形に近い部屋、オープンプラン | 約2.4 × 2.4m | コーナーが死角に。コーナー収納を活用 |
| U型 | 収納と作業台を多く | 約2.7–3m | 圧迫感が出やすい。片側の吊戸棚を省く |
| アイランド型 | 広い部屋、みんなで料理 | 約3.6m以上 | アイランドの四方に通路 |
| ペニンシュラ型 | アイランドが入らないとき | 約2.7m | 片側がふさがる。入口は空けておく |
キャビネットの標準寸法:欧州と米国
キッチン家具はそれぞれのモジュールに従います。欧州ではEN 1116がキャビネットとビルトイン家電の寸法を調整しており、規格の概要では天板高さ850・900・950mm、天板奥行き600mm以上とされています。米国ではベースキャビネットが奥行き24インチ、天板高さ36インチで、幅は3インチ刻みです。
| 項目 | 欧州(メートル法) | 米国(インチ) |
|---|---|---|
| ベースキャビネットの奥行き | 約60cm(天板は60cm以上) | 24インチ(61cm)、天板約25インチ |
| 天板の高さ | 85・90・95cm(EN 1116) | 36インチ(91cm) |
| ベースキャビネットの幅 | 40・50・60・90cmが多い | 9–36インチ、3インチ刻み |
| 吊戸棚の奥行き | 31–40cm(EN 1116) | 12インチ(30cm) |
| 天板から吊戸棚まで | 45cm以上、50–60cmが一般的 | 約18インチ(46cm) |
| トール収納 | 約200–220cm | 84・90・96インチ |
使いやすいキッチンのための余白
NKBAのガイドラインは北米で最も使われている設計ルールで、どこでも良い目安になります。あくまで推奨値で、建築基準ではありません。
- 作業通路:1人なら107cm(42インチ)以上、2人なら122cm(48インチ)以上。
- 作業しない通り抜けの通路:91cm(36インチ)以上。
- シンク・コンロ・冷蔵庫のワークトライアングル:各辺1.2–2.7m、合計7.9m以下、間にトール収納を挟まない。
- 食洗機:メインのシンクの端から91cm以内に置き、開けた扉の横に立てるスペースを。
- 物を置くスペース:冷蔵庫の横とコンロの両側に。熱い鍋や買い物袋のために。
- カウンター席:1人あたり幅約61cm。後ろは人が通らなければ約81cm、通る場所なら最大112cm。
アイランドは必要?
アイランドに惹かれる前に計算しましょう。60cmのキャビネット、107cmの通路、約90cmのアイランド、さらに107cmの通路で、合計約3.6mの幅になります。それより狭い部屋なら、通路が窮屈なアイランドよりペニンシュラや細いテーブルのほうが使いやすいことが多いです。
発注前に3Dでレイアウトを検証
ArchHomeAIでキッチンのスペースを開き、寸法を入力して、キャビネット、アイランド、家電を実寸で配置しましょう。無料の2D・3D設計で通路幅や扉の開きが分かります。レイアウトが決まったら、3Dモデルで扉材や天板を試したり、今のキッチンの写真をアップロードしたりできます。予算についてはキッチンリフォーム費用のガイドをご覧ください。
キッチンを実寸で計画 寸法を入力し、レイアウトを選んで、2Dと3Dですべての通路を確認。設計は無料です。 キッチンプランナーを開く
よくある質問
最も効率的なキッチンレイアウトは?
1人で調理するなら、II型やL型でシンク、コンロ、冷蔵庫を近くにまとめられます。広い部屋ではアイランドで作業台と席を増やせますが、どの通路も約107cm以上あることが条件です。
向かい合う天板の間隔は?
NKBAは1人で調理するなら107cm(42インチ)以上、2人なら122cm(48インチ)以上を推奨しています。約1m未満だと、人が通るときに食洗機やオーブンを開けにくくなります。
キッチン天板の標準的な高さは?
米国では36インチ(91cm)。欧州のEN 1116では85・90・95cmが挙げられ、90cmが最も一般的で、背の高い人は95cmを選ぶことが多いです。
ワークトライアングルは今も有効?
はい、ルールではなくチェック項目として。シンク、コンロ、冷蔵庫が近いと歩数が減りますが、現代のキッチンでは下ごしらえ、製菓、コーヒー、片付けのゾーンも計画します。
出典
本ガイドの作成方法:すべての数値は末尾に記載した出典にもとづき、2026年9月に確認したものです。価格は地域、仕様、年によって異なります。
- Kitchen Planning Guidelines with Access Standards — National Kitchen & Bath Association (NKBA)
- EN 1116 Kitchen furniture: coordinating sizes for kitchen furniture and kitchen appliances — BSI Knowledge
- UNI EN 1116: coordinating sizes for kitchen furniture (summary) — CATAS