リフォーム図面の書き方:既存図・解体撤去図・計画図を1つの平面図で

ArchHomeAI 編集部 · · 11分で読めます

ArchHomeAI のリフォーム建築図面:既存の壁はグレー、リビングとキッチンの間の解体する壁は黄色のハッチと破線、新設の壁とドアは赤。凡例、面積表、建具表付き
ArchHomeAI の実際の図面(統合ビュー)。内蔵サンプル住宅に工程を設定したもの。

リフォーム図面は、同じ住まいの3つの状態を示します。既存(現況)、解体・撤去する部分、そして工事後の計画です。ArchHomeAI の 2D エディタでは、壁・ドア・窓ごとに工程を設定できます——既存(グレー)、解体(黄色の破線)、新設(赤)。1つのスイッチで「統合」「既存の状態」「計画後」を切り替え、工程別の数量も表示されます。作図と工程設定は無料です。

ポイント

  • 工務店や管理組合は、既存図・解体撤去図・計画図を求めることが多く、色分けは既存=グレー、解体=黄、新設=赤が一般的です。ただし求められる凡例は必ず確認してください。
  • ArchHomeAI では要素を選んでプロパティ → 工程(リフォーム)を設定するか、PH と入力します。描いたものは初期値で「新設」なので、通常の図面はそのままです。
  • 既存の状態ビューは新設を隠し(このビューで描いたものは既存として保存)、計画後は解体を隠し、統合はすべてを色分けで表示します。
  • 古い図面をインポートした図面を「既存」に設定してインポートすれば、変更部分だけを描けば済みます。
  • 一覧表 → 数量・費用は計画後の状態で計測し、工程別の壁の長さと面積の表を追加します。概算費用は自分で入力した単価だけを使います。

住まいの工事の多くは新築ではなく、今ある家の手直しです。キッチンとリビングをつなげる、ドアの位置を変える、収納を増やす、浴室をやり替える——。そのとき施工者に必要なのは見栄えのよい間取り図だけではなく、今あるもの・撤去するもの・新しく付けるものが分かる図面です。このガイドでは、リフォームに必要な図面と、無料の ArchHomeAI 2D エディタでの描き方を、サイトの実際の出力とともに順を追って説明します。

リフォーム図面とは——施工者が必要とするもの

リフォームは、同じ階・同じ縮尺の複数の図面で伝えます。見積もり依頼や管理組合・行政への申請では、1つの階につき3〜4枚が一般的です。たとえば岡山市の改修工事の提出書類でも、既存平面図に撤去部位を示す解体撤去図が求められています。

図面内容使う人
既存図(現況図)現地で実測した今の住まい:壁、ドア、窓、部屋、設備設計者、行政・管理組合、見積もりする施工者
解体撤去図既存図に、撤去・解体するものをすべて表示解体業者、構造の専門家、産廃処理
計画図工事後:残すものと新設するもの、新しい室名と面積施主、行政、すべての職方
色分けの比較図既存・解体・新設を1枚に色分け現場打ち合わせ、確認、各種申請

色分けは慣習であり、世界共通の規格ではありません。よく使われるのは既存=グレーまたは黒、解体=黄、新設=赤で、たとえばスイスのエヴォレーヌ村の建築許可の書類一覧もこの色を求めています。CAD ファイルでは、米国のレイヤー規格がレイヤー名に状態コードを付けます——N 新設、E 既存、D 解体(AIA レイヤー形式)。

ArchHomeAI のリフォーム工程のしくみ

2D エディタでは、壁・ドア・窓、さらに部屋と要素(家具、設備、電気記号)にもリフォーム工程があります。プロパティ → 工程(リフォーム)で既存、解体、新設から選びます。壁・ドア・窓は色分けされ、部屋と要素はビューに応じて表示・非表示になります。

工程エディタ図面 / PDFDXF 書き出し
既存グレー薄いグレーの塗り、黒い輪郭レイヤー A-WALL-EXST、A-DOOR-EXST、A-GLAZ-EXST
解体黄色のハッチ、破線の輪郭黄色のハッチ、輪郭と開口部は破線…-DEMO レイヤー、破線
新設赤赤の塗り…-NEWW レイヤー

工程が未設定の要素は新設として扱われるため、以前に描いた図面や新築の計画は、表示・印刷・書き出しとも今までどおりです。1つでも既存または解体の要素がある(またはプロジェクトの種類がリノベーション)と、階バーに3つのビューのスイッチが現れます:統合(すべてを色分け)、既存の状態(既存+解体)、計画後(既存+新設)。非表示の要素は誤って選択・削除できません。

手順:リフォーム図面を描く

  1. プロジェクトを作る 2D ダッシュボードで新規プロジェクトをクリックし、プロジェクトの種類でリノベーションを選びます。工程スイッチが常に表示されます。
  2. 既存図を取り込む 最速は画像から図面をインポート(JPG・PNG・PDF)で、インポートした図面を「既存」に設定(リフォームプロジェクト)にチェックを入れる方法です。システム認識 · 無料は AI を使わずに壁・ドア・窓・部屋を読み取ります。AI による読み取りは室名や設備も加え、クレジットを使います(残高はサイト上部のクレジットカウンターに表示)。インポートからの DXF にも同じチェックボックスがあります。
  3. または自分でトレースする 下絵でスキャンや写真を図面の下に置き、既存の状態ビューに切り替えてなぞります。このビューで描いたものはすべて既存として保存されます。
  4. 既存図を確認する 下絵と壁を見比べ、計画の前に寸法を直します。既存図は現地の実測が基本で、古い図面の読み取りはあくまで出発点です。
  5. 撤去するものに印を付ける 壁・ドア・窓を選び、プロパティ → 工程(リフォーム) → 解体に設定します。コマンドラインで PH と入力すると、選択中の要素が 新設 → 既存 → 解体 と切り替わります(未選択ならビューが切り替わります)。
  6. 新設部分を描く 計画後または統合に切り替え、いつもどおり壁・ドア・窓を描きます。これらは新設(赤)です。新しい部屋や要素は要素を追加から加えます。
  7. 3つのビューを確認する 既存の状態、計画後、統合を順にクリックします。3D プレビューにも同じスイッチがあり、解体する壁は半透明の黄色で表示されます。
  8. 図面を出力する 建築図面は現在のビューを工程の凡例付きで印刷します。エクスポート → 図面セット(PDF)には図面に表示する内容(リフォーム)があり、既存の状態のセットと計画後のセットを別々に作れます。DXF 書き出しでは工程ごとにレイヤーが分かれます。
サンプル住宅の「既存の状態」ビュー:リビングとキッチンの間に解体予定の黄色い破線の壁、廊下側の浴室ドアも破線
既存の状態:今の住まい。解体する部分は黄色の破線なので、施工者が撤去範囲をすぐ把握できます。
同じ図面の「計画後」ビュー:67.2 m² の一体型 LDK、主寝室から浴室への新しいドア、廊下の突き当たりの小さな収納を赤で表示
計画後:工事後の姿。解体部分は消え、新設の壁とドアは赤で表示されます。
統合ビュー:既存の壁はグレー、解体する壁は黄色で破線の輪郭、新設の壁とドアは赤。すべてを1枚に
統合:既存・解体・新設を1枚に。いわゆる「黄色と赤」の色分け図です。

よくあるリフォームとその描き方

上の例は、140 m² のサンプル住宅でよくある3つの変更です:リビングとキッチンの間の壁を撤去、浴室の出入口を廊下側から主寝室側へ変更、廊下の突き当たりに小さな収納を新設。

変更内容ArchHomeAI での描き方専門家に確認すること
間仕切り壁の撤去(LDK 化)壁 → 解体、その壁のドア・窓も解体。つなげた部屋 → 新設、元の部屋 → 解体耐力壁か?梁・まぐさ・壁内の配管配線
ドアの移設旧ドア → 解体、別の壁の新しいドア → 新設耐力壁への開口、防火・避難
間仕切りや収納の新設計画後ビューで壁とドアを描く分割した部屋の採光と換気
コンセント・スイッチ・照明の移設電気図で:旧記号 → 解体、新記号 → 新設(要素はビューで表示・非表示、色分けはなし)回路と分電盤は電気工事士に
キッチン・浴室のリフォーム旧設備 → 解体、要素を追加の新しいキャビネットや衛生器具 → 新設排水勾配、防水、ガス

リフォームの数量表と概算費用

一覧表 → 数量・費用を開きます。面積・一覧表・数量は計画後(既存+新設)で計測されるため、解体部分で面積が増えることはありません。リフォーム図面では、集計のあとにリフォーム — 工程別の数量の表が表示されます。サンプル住宅では次のとおりです:

例の工程別数量(サイトによる計算。壁の長さは芯々、壁面積=片面から同じ工程の開口部を除いたもの)
工程壁の長さ壁の正味面積ドア
既存92.0 m223.41 m²7
解体4.8 m11.07 m²2
新設1.2 m1.77 m²2

その下の概算費用は、これらの数量に自分で入力した単価を掛けます。単価はすべて 0 から始まり、ArchHomeAI が価格を提案することはありません。通貨(₪、$、€)を選び、延床 1 m² あたり、外壁・内壁 1 m² あたり、ドア・窓 1 か所あたり、図面にある床仕上げごとの 1 m² あたりの単価を入力します。

  • 一式費用——解体専用の項目はまだないため、「解体・産廃処分」を施工者の見積額で一式として加えます。
  • 割合による追加費用——設計・監理、予備費、または任意の項目。
  • 簡易見積もり——おおよその規模感をつかむための延床 1 m² あたりの単価(任意)。
  • CSVをエクスポートして Excel へ、印刷 / PDF で施主へ。単価は図面と一緒に保存されます。
  • 単価テンプレートで単価を次のプロジェクトに使い回せます。

完成イメージを見せる:3D と AI ビジュアライゼーション

2D エディタの 3D プレビューにも 統合 / 既存の状態 / 計画後 のスイッチがあります。リンクした 3D モデルには常に計画後の状態が渡されるため、解体した壁が 3D シーンに入ることはありません。立面図・断面図も初期設定では計画後を表示します。

完成後の雰囲気を見せたいときは、部屋や外観の写真を AI スタジオにアップロードしてリフォームのオプションを使います。AI の処理なのでクレジットを使い、画像は施工図ではなくイメージです——住宅パースの作り方もご覧ください。

リフォーム前リフォーム後
ArchHomeAI の実際の結果:既存住宅の写真から作ったリフォームのイメージ。

この初期バージョンの制限

  • 図面セットは1つの工程ビューのみ。既存+計画後のペアが必要なら2回書き出します。
  • 概算費用にはまだ解体の項目がありません。一式費用を使ってください。
  • コンパクトな A4 図面には凡例欄がないため、工程の凡例も表示されません。
  • 3D エディタ自体は計画後のみを表示します。解体の半透明表示は 2D エディタの 3D プレビューだけです。
  • 法規チェック(QA)は予備的な確認であり、確認申請の審査ではありません。申請図書は資格者の確認と記名が必要です。

リフォーム図面を描いてみる 今の間取りを取り込み、変更点に印を付けて、計画後の姿を確認。無料、CAD の経験は不要です。 2D エディタを開く

よくある質問

既存図と計画図の違いは?

既存図は今の住まい、計画図は工事後の住まいを表します。解体撤去図はその間で、撤去するものを示します。ArchHomeAI では3つとも1つの図面から工程ビューで切り替えて作れます。

解体と新設はどの色で描く?

既存=グレーまたは黒、解体=黄、新設=赤がよく使われますが、地域や依頼先によって異なります。ArchHomeAI はグレー、黄色の破線ハッチ、赤を使い、図面に凡例を付けます。

古い間取り図を既存図として取り込めますか?

はい。画像から図面をインポート(JPG・PNG・PDF)と DXF インポートの両方に「インポートした図面を既存に設定」があります。システム認識は無料、AI の読み取りはクレジットを使います。

ArchHomeAI でリフォーム費用は計算できますか?

図面から数量を計算し、入力した単価を掛けます。価格を勝手に作ることはなく、結果は概算であって見積書ではありません。

この図面で申請できますか?

作業のたたき台としては十分ですが、申請図書は地域の規定に従い、通常は建築士などの資格者が確認・記名します。サイトの法規チェックは予備的なものです。

出典

本ガイドの作成方法:すべての数値は末尾に記載した出典にもとづき、2026年9月に確認したものです。価格は地域、仕様、年によって異なります。

  1. 改修工事の提出書類(解体撤去図など) — 岡山市
  2. Liste des documents à fournir (demande d'autorisation de construire) — Commune d'Evolène
  3. The AIA CAD Layer Format — Draftsperson.net